◎ムシャラフ氏は何度も暗殺未遂を回避し、欧米とイスラム過激派との戦いの最前線に身を置いた。
パキスタン軍は5日、2008年まで同国の大統領を務めたムシャラフ(Pervez Musharraf)氏が亡くなったと発表した。79歳だった。
ムシャラフ氏は1999年の軍事クーデターで政権を掌握し、2001年から2008年まで大統領を務めた。
軍の声明によると、ムシャラフ氏は闘病生活の末、ドバイで亡くなったという。
ムシャラフ氏は何度も暗殺未遂を回避し、欧米とイスラム過激派との戦いの最前線に身を置いた。
9.11同時多発テロ以降、ムシャラフ氏は米国の「テロとの戦い」を強く支持した。
ムシャラフ氏の政策は世論を分断。同氏は2008年の大統領選に敗れ、半年後に国を離れた。
2013年、ムシャラフ氏は大統領選に立候補するために帰国したが、逮捕され、反逆罪に問われた。その後、2019年の欠席裁判で死刑を宣告されるも、判決は覆された。
ムシャラフ氏は治療を受けるために2016年にドバイに向かい、それ以来、亡命生活を送っていた。
地元テレビ局は関係者の話を引用し、「ムシャラフ氏は5日朝にドバイの医療機関で亡くなった」と報じている。遺体は特別機でUAE(アラブ首長国連邦)からパキスタンに戻る予定だ。
パキスタン軍は声明で哀悼の意を表した。「故人の魂にアッラーの祝福があり、遺族に強さがもたらされますように...」
シャリフ(Shehbaz Sharif)首相とアルビ(Arif Alvi)大統領も追悼のメッセージを出し、哀悼の意を表した。