◎ゲレロ州では麻薬カルテル、警察、地元の自警団による三つ巴の抗争がしばしば報告されている。
メキシコ、南部ゲレロ州、ギャングの抗争に巻き込まれた市民(Getty-Images)

メキシコの警察当局は30日、南部ゲレロ州の集落で警察を巻き込んだ抗争が発生し、少なくとも5人が死亡したと発表した。

州政府は声明で、「集落の住民は政府に不満を聞いてもらうために行動を起こし、警察官に襲いかかったようだ」と述べている。

当局によると、事件はリゾート地アカプルコ近郊の集落で発生。警察官2人と市民3人の遺体が見つかったという。死因は明らかにされていない。

ゲレロ州では麻薬カルテル、警察、地元の自警団による三つ巴の抗争がしばしば報告されている。

州検察によると、州政府に不満を持つ地元住民数十人は29日、集会所近くに集まった警察官を取り囲み、どこかに連行したという。

地元メディアの取材に応じた男性は「機動隊は捜査令状を振りかざし、事件に関与したとされる住民の自宅を荒らしまわり、目撃者を殴った」と語った。

その後、機動隊は住民の案内で現場に踏み込み、遺体を発見したという。

ある住民はツイッターに、「自警団が殺人に関与した」と投稿しているが、警察による捜査は現在も続いているようだ。

ゲレロ州の自警団は警察がこの地域で活動する麻薬カルテルを保護し、報酬を得ていると非難している。

アカプルコはメキシコを代表する人気観光地のひとつだったものの、数年前から麻薬カルテルとギャング関連の抗争が続発し、観光業に甚大な被害をもたらした。

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