◎爆弾は線路に仕掛けられていた。
パキスタン政府は20日、南西部バルチスタン州を走行していた旅客列車が爆破テロで脱線し、乗客少なくとも15人が負傷したと発表した。
州当局によると、現場はアフガニスタン国境近く。テロ組織に指定されている「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を出したという。
一部の地元メディアは関係者の話を引用し、「爆弾は線路に仕掛けられていた」と報じている。
この攻撃により、列車(8両編成)は脱線し、大きく傾いた。
報道によると、一部の重傷者はバルチスタン州の州都クエッタにある軍病院に搬送されたという。容体は不明。エンジニアは損傷した線路の補修に当たっている。
BLAは攻撃から数時間後に犯行声明を出した。
BLAが運営するメディアは声明で、「中部パンジャブ州の駐屯地に向かっていた治安部隊を狙った」と主張している。
連邦政府と軍はBLAの犯行声明に関するコメントを出していない。
バルチスタン州ではこの20年、BLAを含む多くの分離主義勢力による政府への攻撃が続いている。これらの組織は同州の独立を目指している。
また同州を含む南西部地域ではイスラム過激派も攻勢を強めており、各地で被害が広がっている。