◎サントメ・プリンシペは人口約21万人の共和制国家で、アフリカの議会制民主主義のロールモデルと呼ばれている。
西アフリカ、ギニア湾に面するサントメ・プリンシペのトロボアダ(Patrice Trovoada)首相は25日、クーデターを阻止し、少なくとも4人が死亡、政治家ら2人を拘束したと発表した。
トロボアダ氏は声明で、「男たちが武器を求めて兵舎に侵入し、1人を人質に取ったが、クーデターは阻止された」と説明した。
またトロボアダ氏は「事件に関与した者たちは軍から何かしらの支援を受けていた可能性がある」とし、調査を行っていると明らかにした。
トロボアダ氏率いる政党ADIは9月末の総選挙で勝利した。この選挙は国際監視員100人によって監視され、11の政党が参加した。トロボアダ氏は今月初めに首相に就任したばかりである。
西アフリカ諸国はこの2年、軍事クーデターに悩まされてきたが、サントメ・プリンシペは共和制を堅持し、アフリカの議会制民主主義のロールモデルと呼ばれるまでになった。
トロボアダ氏は事件に関与した者たちを非難し、国民に徹底調査を約束した。「これは強盗でも窃盗でもなく、国家に対する攻撃であり、容疑者たちは国民の意思、選挙、民主主義を汚しました...」
逮捕された政治家は昨年の大統領選に立候補したネベス(Delfim Neves)氏と伝えられている。
サントメ・プリンシペはアフリカ西岸のガボンから約350kmの赤道付近に位置する。世界銀行によると、人口は約22万5千人。首都はサントメ。