◎ナイロビで建設中の高層物件が倒壊したのは今週2回目。
ケニア当局は17日、首都ナイロビ郊外で建設中のビルが隣接する民家を巻き込んで倒壊し、少なくとも2人が死亡したと発表した。
報道によると、倒壊に巻き込まれた民家から3人が救助され病院に搬送されたという。容体は不明。
事故は17日の早朝に発生したと伝えられている。
ビルが倒壊した原因は明らかになっていない。警察と消防が調査を進めている。
事故に巻き込まれ死亡した夫妻の家族はAP通信の取材に対し、「意味が分からない」と語った。「なぜ建設中の新しいビルは倒壊したのですか?なぜ2人は死ななければならなかったのですか?」
現場には倒壊に巻き込まれた民家の家具が散らばっていた。
ナイロビで建設中の高層物件が倒壊したのは今週2回目。地元メディアは専門家の話を引用し、「信じられないような事故が続いている」と警鐘を鳴らした。
市中心部の住宅地で15日に発生した集合住宅の崩壊事故では少なくとも3人が死亡。所有者は逃走中と伝えられている。
ケニアの建築・設計基準は緩く、費用を抑えるために違法な工事が行われたり、設計に不備があることも珍しくない。過去の事故は設計不備や手抜きが原因と報告されている。
住宅需要の高いナイロビでは特に手抜き工事が散見され、多くの業者が規制をすり抜け、関係機関の許可を得ずに工事を進めることも珍しくないようだ。15日に崩壊した集合住宅も必要な許可を得ていなかったとみられる。
中部キアンブで今年9月に発生した6階建てビルの倒壊事故では少なくとも3人が死亡、数人が負傷した。
政府は2015年の8階建てビル倒壊で15人が死亡した後、国内の全てのビルを検査するよう命じた。検査の結果、ナイロビのビルの58%が設計基準を満たしておらず、住居に適さないことが判明した。