◎カーン氏は北部ラホールの医療機関で治療を受け、退院した。
パキスタンのカーン(Imran Khan)前首相は6日、政府に解散総選挙を求めるデモ行進を8日に再開すると発表した。
カーン氏は3日前、中部ワジラバードで抗議デモを率いていた際に銃撃され、脚を負傷した。容疑者は現行犯逮捕された。
報道によると、カーン氏は北部ラホールの医療機関で治療を受け、退院したという。
カーン氏はSNSに投稿した声明で、「私たちの仲間が殉教した場所からデモを再開する」と語った。警察は1人が死亡、カーン氏を含む数人が負傷したと報告している。
カーン氏は「傷が癒えるまでは参加できないが、デモ隊がパンジャブ州ラワルピンディに到着したら参加するつもりだ」と述べた。
またカーン氏は、シャリフ(Shehbaz Sharif)首相がこの事件を調査する司法委員会を立ち上げると発表したことを歓迎したが、調査の公平性に疑問を呈した。
カーン氏はシャリフ氏、内相、軍の最高司令官が暗殺未遂に関与していると主張し、3人に辞任を求めているものの、主張を裏付ける証拠を示していない。
シャリフ氏は関与を否定し、カーン氏の主張を「安っぽい陰謀」と呼んだ。
軍も同様の反応を示し、カーン氏を無責任と非難した。
中露寄りのカーン氏は今年4月に不信任決議で追放されて以来、政府・司法・軍を厳しく批判し、全国各地で政治集会を開催。シャリフ政権に解散を求めている。
またカーン氏は不信任決議を「米国の陰謀」と呼び、それに米政府・シャリフ氏・軍が関与していると主張した。
カーン氏率いる約1万人のデモ隊は北部ラホールを出発し、首都イスラマバードを目指している。
政府はイスラマバードに追加の治安部隊を配備し、暴動に備える予定だ。