◎9月末のクーデター後、当局は過激派との戦いに勝利するためにボランティア兵の募集を開始した。
ブルキナファソの軍事政権は31日、イスラム過激派との戦いに終止符を打つためにロシアとの関係を見直す可能性があると示唆した。
9月30日の軍事クーデターで政権を奪取したトラオレ(Ibrahim Traoré)大尉を支持するデモ隊は、ロシアとの関係強化を求めているようにみえる。
ロシアはブルキナの隣国マリで影響力を強めているが、この地域に蔓延する過激派の暴力を抑えることはできていない。
軍事政権の高官は国営テレビのインタビューで、「我々は長い間、ロシアと協力してきた」と語った。「ブルキナファソと旧ソ連は1967年に関係を確立しました...」
また高官は軍事政権の安全保障政策について、「ロシアとの関係を再検討することになるだろう」と語った。「ある分野の関係を強化すべきか、それとも我が国の利益と主権を尊重するために別の協定を結ぶべきか、検討することになるでしょう...」
高官は「関係強化が決まったわけではない」と警告し、国民に理解を求めた。「親ロシアのデモ隊が愛国的か否かに関係なく、我々はまず、テロとの戦いにおける国民の愛国心を確かめなければならないと考えています...」
高官によると、愛国者と認められた者は軍事政権のサポートを得られるという。トラオレ政権の愛国者の定義は次の通り。
▽前線で戦う者。
▽兵士の不安を取り去る者。
▽前線の兵士やテロの犠牲者を助けるために銃を取った者。
▽軍事政権に募金した者。
▽軍事政権に食料を提供した者。
9月末のクーデター後、当局は過激派との戦いに勝利するためにボランティア兵の募集を開始した。軍は5万人を徴兵したいと考えているようだ。
トラオレ氏率いる反乱軍は大統領のダミバ(Paul-Henri Sandaogo Damiba)中佐を追放し、過激派を掃討すると誓った。
ダミバ氏は今年1月のクーデターでカボレ(Roch Kabore)大統領を追放し、治安を回復すると国民に約束したが、サヘル地域に拠点を置く過激派は各地で攻撃を続け、この数カ月で民間人や兵士数百人を殺害した。
マリ北部を中心とするサヘル地域で進行中の紛争は激しさを増し、多くの民間人と兵士が犠牲になっている。国連によると、マリ、ニジェール、ブルキナで今年過激派に殺害された民間人は7月末時点で2000人を超え、昨年の通年を上回った。
ブルキナの市民200万人がこの紛争で避難民になったと推定されている。