◎爆発に巻き込まれた職員58人が自力で奪取し、レスキュー隊に救助された11人が入院、そのうち5人が重体。
トルコ政府は15日、北部バルティン県アスマラの炭鉱内で発生した爆発事故について、これまでに41人の死亡を確認したと発表した。
現場はバルティン県の黒海に面する町アマスラにある国営炭鉱内。爆発は14日の現地時間15時頃に炭鉱入り口から約300m下で発生したと報告されている。
現地を視察したエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は記者団に、「最後の行方不明者が発見され、犠牲者は41人になった」と語った。
エルドアン氏は同種災害を防ぐ取り組みを進めると約束した。
またエルドアン氏は「関係機関が調査を進めており、責任の所在は近いうちに明確になるだろう」と述べた。
保健省によると、爆発に巻き込まれた職員58人が自力で奪取し、レスキュー隊に救助された11人が入院、そのうち5人が重体だという。
ドンメズ(Fatih Donmez)エネルギー天然資源相は15日、救助活動の終了を宣言した。
またドンメズ氏は爆発の原因について、「可燃性ガスが引き起こした可能性が高い」とし、連邦検察が調査に当たっていると説明した。
地元メディアによると、事故当日の日勤から外れた職員も現場に駆け付け、レスキュー隊の活動を支援したという。
多くの国がトルコに哀悼の意を表している。関係悪化が懸念されているギリシャのミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相も支援を申し出た。
一方、トルコの連邦警察は15日、ソーシャルメディアに憎悪を煽る投稿をしたとされる12人に法的措置を取ると発表した。この12人は「炭鉱内で地雷が爆発した」とSNSに投稿したとされるが、詳細は不明。
国営アナトリア通信によると、トルコの炭鉱でこの規模の事故が発生したのは約8年ぶり。西部の炭鉱内で2014年に発生した火災では301人が死亡。その5カ月後には大雨による洪水で中部の炭鉱が水没し、18人が死亡している。