◎当局によると、5日午前の時点で死者は確認されていない。
2022年10月5日/タイ、東北部ウボンラチャタニ県(Sukanya Buontha/AP通信)

タイ当局は5日、北部や東北部に大雨をもたらした前線が首都バンコクを含む他の地域に移動し、洪水や冠水を引き起こす可能性があると警告した。

北部ではダムの緊急放流で洪水に見舞われた地域も報告されている。

東南アジアに先週上陸した台風16号(アジア名:ノルー)はフィリピンとベトナムに大きな被害をもたらし、タイ北部の前線を活発化させた。

バンコクでは3日から雨が続き、一部地域の24時間雨量は160mmを超え、道路の冠水が報告された。報道によると、全国の浸水地域は減少しつつあるという。死者は確認されていない。

政府はバンコクの一部地域に軍を派遣。市当局は浸水地域で支援と被害状況の調査に当たっている。

政府報道官は5日、バンコクでは今後数日雨が続くとみられ、市内を流れる一部の河川が氾濫する恐れがあると警告した。

また報道官は低地や河川周辺の住民に最新の気象情報を常にチェックするよう呼びかけ、市内の企業に在宅勤務を積極的に活用するよう要請した。

災害防止軽減局(DDPM)によると、北部の主要都市チェンマイなどの一部被災地の状況は改善されつつあるものの、5日午前の時点で22県の4万1000世帯以上が浸水エリアでの生活を余儀なくされているという。

当局はバンコク市内を流れるチャオプラヤ川の上流にあるダムが緊急放流を行う可能性があると警告し、厳戒態勢を敷いている。

当局によると、国内の主要ダムのうち少なくとも4つが緊急放流を行い、さらに多くのダムの水位が上昇し続けている。

プラユット(Prayut Chan-O-Cha)首相は4日、東北部ウボンラチャタニ県などの避難所を視察し、被災者に支援を提供すると約束した。

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