◎トレス氏は今年2月、カスティジョ政権の4人目の首相に就任した。
ペルーのトレス(Aníbal Torres)首相が3日、辞意を表明した。
地元メディアによると、トレス氏は辞任の理由を明らかにしていないが、カスティジョ(Pedro Castillo)大統領に提出した書簡の中で、「個人的な理由で辞任する」と表明したという。
大統領府は3日午後の時点でコメントを出していない。
トレス氏は今年2月、カスティジョ政権の4人目の首相に就任した。前任者は就任からわずか3日で辞任している。
カスティジョ氏は農村部出身の元教師で、教育や医療のサービス向上などを公約に掲げ、昨年の大統領選で勝利し、保守派に衝撃を与えた。
しかし、政治経験ゼロの大統領は閣僚を何度も交代し、汚職疑惑で2度弾劾の危機に直面するなど、恐らく人生で最も過酷な1年を過ごした。
カスティジョ氏は現在、修士論文の盗用疑惑や汚職など、少なくとも5つの疑惑で猛批判にさらされている。
一方、大学教員に戻ることを希望しているトレス氏は、カスティジョ氏を強く擁護している。
カスティジョ氏はSNSなどでマスコミを批判し、「大統領を攻撃しているのはマスコミ、上流階級、右翼」と主張している。「皆さん。私に辞任を迫っている者たちは、ペルーから何十億も盗んだ本物の泥棒たちです。彼らに騙されないでください!」
6月に行われた世論調査によると、カスティジョ氏の不支持率は70%に達し、回答者の67%が大統領の辞任と議会の解散総選挙が「最善の道」と回答した。