◎中東、アフリカ、アジアの貧しい国々から逃れた人々は、バルカン諸国からハンガリー国境を越え、西欧の豊かな国に移住したいと考えている。
2022年7月26日/セルビア国境近くのホルゴス、亡命希望者と警察官(Serbian Ministry of Interior)

セルビアの警察当局は26日、ハンガリー国境近くの集落で人身売買組織を取り締まり、子供や女性を含む亡命希望者120人を保護したと発表した。

声明によると、国境警備隊は人身売買組織の拠点から銃器やパスポート数百枚を押収したという。取り締まりの詳細は(逮捕者数、容疑者の氏名、負傷者の有無など)は明らかにされていない。

セルビア政府はハンガリー国境から亡命希望者を密入国させる組織の一斉取り締まりを何度か決行している。地元メディアによると、この集落近くで7月上旬に発生した殺人事件には人身売買組織が関与している可能性が高いという。

警察はこの殺人事件を受け、国境付近の警備を強化していた。

ブーリン(Aleksandar Vulin)内相は26日、「セルビア領内の民間人は誰であれ、基本的人権を尊重・保障される」と語った。

中東、アフリカ、アジアの貧しい国々から逃れた人々は、バルカン諸国からハンガリー国境を越え、西欧の豊かな国に移住したいと考えている。

人権団体によると、ハンガリー政府は国境に有刺鉄線付き高強度フェンスを2列設置し、厳重な警備を敷いているため、徒歩で国境を越えるには数カ月かかるという。

そのため、亡命希望者たちは西欧の人身売買組織とつながりのある犯罪組織に頼ることが多い。

亡命希望者たちは主に独英仏への移住を求めているが、セルビアからクロアチア、ボスニア、ルーマニアに渡る人も少なくない。

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