◎5月のインフレ率は前年同月比27.6%、6月は29.8%だった。
ガーナ政府は13日、先月のインフレ率が昨年同月から30%近く上昇し、5月の記録を更新したと報告した。
5月のインフレ率は前年同月比27.6%、6月は29.8%だった。29%を超えたのは2004年以来約18年ぶり。
統計局の報告によると、燃料やパンの価格高騰が特に著しく、輸入品の価格は3カ月連続で国産品を上回った。
燃料を含む輸送費は前年同月比41.6%上昇、ディーゼルは99.7%、ガソリンは69.4%上昇した。
水道、電気、ガスを含む家賃は38.4%、食品は30.7%、パンは44.5%上昇した。
首都アクラでは先月、インフレ、低成長、通貨の暴落に抗議するデモが行われ、数千人が政府に対応を求めた。その数日後には国内の最大の教職員組合4つが賃上げを求めるストを開始した。
政府は抗議デモを受け、「本格的な危機を回避するための支援策をIMF(国際通貨基金)と協議する」と発表した。
首都ガーナを訪問中のIMF代表団は13日に協議を終える予定だった。
しかし、財務省の報道官は13日、ロイター通信の取材に対し、「IMFとの協議は延長された」と報告した。
アクフォアド(Nana Akufo-Addo)大統領はコロナウイルスの感染拡大、ロシアのウクライナ侵攻、米国と中国の景気低迷などにより、ガーナだけでなく世界のインフレが加速していると懸念を表明している。