◎セネガルはアフリカの「民主主義の砦」と呼ばれ、西アフリカの外交問題における地域のリーダーと考えられてきた。
セネガルの首都ダカールで17日、政府の野党デモ禁止令に抗議するデモが開催され、一部の暴徒と警察が衝突した。
警察は野党指導者のひとりであるソンコ（Ousmane Sonko）氏の自宅周辺を封鎖し、デモ隊の接近を禁じた。
ソンコ氏の支持者は警察の封鎖に激怒し、石を投げ、タイヤに火をつけた。警察はこれに催涙ガス弾で応戦し、乱闘に発展した。
このデモはソンコ氏の政党「労働・倫理・博愛のためのセネガル愛国党（PASTEF）」を含む野党連合が主催した。
野党は来月予定されている国政選挙で立候補を予定していた主要な候補者が出馬を禁じられたことにも抗議し、この措置をマッキー・サル（Macky Sall）大統領の計略と呼び非難している。
ソンコ氏は昨年、女性への性的暴行で告発され、その後、逮捕された。同氏は敬虔なイスラム教徒として知られ、エリート層やサル氏の政策を痛烈に批判することで若者の支持を集め、2019年の大統領選でも3位につけている。
ソンコ氏の逮捕後に発生した抗議デモは全国に広がり、少なくとも4人が死亡した。
ソンコ氏の支持者は昨年の告発を「同氏の野心をくじく与党の罠」と非難し、2024年の大統領選で3選を目指すと噂されているサル氏がこの計略に関与したと主張している。
大統領の任期は2016年の憲法改正国民投票で見直され、3選は禁じられた。
抗議者の多くは政治的な利益を得るために司法に圧力をかけていると噂されているサル氏に怒りを向けている。サル氏は司法への介入を否定している。
セネガルはアフリカの「民主主義の砦」と呼ばれ、西アフリカの外交問題における地域のリーダーと考えられてきた。
サル氏は2012年の大統領選で3選を目指すと発表し大混乱を引き起こした当時のワッド（Abdoulaye Wade）大統領を破り、初当選を果たした。
