◎フィリップ国王がコンゴを公式訪問したのは初めて。
ベルギーのフィリップ国王(King Philippe)は8日、旧植民地国であるコンゴ民主共和国における自国の虐待について、「深く反省している」と表明した。
フィリップ国王がコンゴを公式訪問したのは初めて。同氏は議会前の演説で、「植民地支配は不当であり、同国に苦痛と屈辱を与えた」とあらためて遺憾の意を表明した。
フィリップ国王は2年前のコンゴ独立60周年の際にも同様の発言をしている。
ベルギー植民地支配下の暴力と残虐行為を公式の場でこれほど厳しく非難したのはフィリップ国王が初めて。
ベルギーは植民地時代の「負の遺産」に直面しており、特に2020年のコンゴ独立60周年記念の前後には様々な問題が発生した。
ベルギーは同年、レオポルド2世の銅像を撤去した。
フィリップ国王の高祖父の兄レオポルド2世は1865年~1909年の統治時代にコンゴを「私有地」として蹂躙し、資源を採取するために多くの国民を奴隷にした。
この時代には殺人、強制労働、嫌がらせ、その他の残虐行為が横行し、奴隷に異議を申し立てる権利は一切なかった。
一部の専門家はこの時代に殺されたコンゴ市民を1千万人と推定している。
レオポルド2世は1908年にコンゴをベルギーに譲り、その後、ベルギーは1960年まで植民地支配を続けた。
ベルギー政府は昨年、植民地時代に略奪した工芸品を返還する工程表を策定している。