◎最高裁判所は今週、メキシコシティに対する闘牛禁止令を一時的に停止。約2年振りに闘牛が開催され、多くのファンが会場に足を運んだばかりであった。
メキシコ、首都メキシコシティの闘牛場(Fernando Llano/AP通信)

メキシコ・首都メキシコシティの連邦裁判所は1月31日、動物愛護団体による訴えを認め、闘牛の開催を一時的に差し止めた。

闘牛を主催する「ラ・プラザ・メキシコ(La Plaza Mexico)」は控訴する方針を示している。

最高裁判所は今週、メキシコシティに対する闘牛禁止令を一時的に停止。約2年振りに闘牛が開催され、多くのファンが会場に足を運んだばかりであった。

地裁の判決により、2月4~6日に予定されていた闘牛は延期を余儀なくされそうだ。

地裁は2022年5月、「闘牛は暴力のない健康的な環境を求める住民の権利を侵害している」と裁定。メキシコシティでの闘牛を禁じた。

しかし、最高裁は闘牛が動物愛護にどのような影響を与えるか調査し、決定を下すまでの間、中止令を無効にした。

闘牛愛好家をこの決定を歓迎したが、動物愛護団体はすぐに別の訴訟を起こし、31日の判決に至った。

最高裁の審理にはかなりの時間がかかるとみられる。

メキシコでは近年、動物愛護団体が台頭。闘牛愛好家たちは何度か挫折を味わっている。

シナロア州、ゲレロ州、コアウイラ州、キンタナロー州などで動物愛護団体の訴えにより、闘牛が禁じられたり、大会が制限されている。

闘牛業界はこの禁止令により、数十万人の雇用と年間数億ドルの利益が失われると主張。それによると、闘牛産業は約8万人の直接雇用と14万6000人の間接雇用を生み出しているという。

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