◎最新の事件は19日午後に発生。武装集団が町長選に立候補していた候補の車に向けて銃を乱射し、5人が死亡。候補は生還した。
メキシコのギャング(Getty Images)

メキシコ南部チアパス州で総選挙に立候補した候補が襲撃を受ける事件が相次ぎ、この数日で少なくとも14人が死亡した。地元当局が19日、明らかにした。

それによると、最新の事件は19日午後に発生。武装集団が町長選に立候補していた候補の車に向けて銃を乱射し、5人が死亡。候補は生還した。

チアパス州検察は事件が事実であることを認めている。地元メディアが公開した写真には銃弾の跡がある赤いトラックと地面に横たわる血まみれの遺体が写っていた。

来月2日の総選挙は同国史上最も暴力的になりつつある。

チアパス州では世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」と同国№2の「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」の抗争が激化。両組織は麻薬密売と人身売買ルートの支配権を争っている。

地元メディアによると、今年、政治的動機による攻撃で少なくとも134人が殺害され、うち24人が選挙候補であった。

16日にはチアパス州の選挙集会で正体不明の武装集団が銃を乱射し、市長候補を含む6人が死亡した。

チアパス州警察は18日、別の市長選に立候補していた男性候補の乗る車が高速道路で待ち伏せ攻撃を受け、候補を含む3人が死亡、2人が負傷したと発表した。

いずれの事件も容疑者は捕まっていない。

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