メキシコ・タバスコ州のイベント会場で火災、5人死亡
火災が起きたのは毎年多くの来場者を集める地域イベント「タバスコ・フェア」の会場。
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メキシコ南東部タバスコ州ビジャエルモサのイベント会場で7日未明、大規模火災が発生し、少なくとも5人が死亡した。火災はコンサート開催中に発生、会場には数千人が集まっていたとされる。消防が火災を鎮圧したものの、出火原因は不明で、捜査が進められている。
火災が起きたのは毎年多くの来場者を集める地域イベント「タバスコ・フェア」の会場。目撃者によると、会場内で突然炎と黒煙が上がり、観客らが一斉に避難を始めたという。SNS上で拡散した動画には、巨大な黒煙が夜空を覆い、来場者が叫びながら逃げ惑う様子が映っていた。現地メディアは炎の回りが速く、短時間で複数の施設に延焼したと伝えている。
タバスコ州知事は声明を発表し、犠牲者の遺族に哀悼の意を表した。知事によると、亡くなった人の中には展示ブースの出展者も含まれており、避難が間に合わなかった可能性が高いという。また、州政府は被害を受けた事業者や露天商を支援するため、経済復興プログラムを立ち上げる方針を明らかにした。
現場では消防や救急隊が夜通し対応にあたり、周辺道路が一時封鎖された。市民の間では「爆発音のような音を聞いた」との証言も出ている。当局は電気系統のトラブル、ガス設備、あるいは屋台設備からの出火など、複数の可能性を視野に調査している。負傷者数については明らかになっていないが、地元テレビ局は煙を吸い込んだ来場者や避難時に転倒した人々が病院に搬送されたと報じた。
メキシコでは近年、公共施設での火災事故が相次いでいる。26年3月にはタバスコ州の製油所で火災が発生し、5人が死亡した。また、観光地や市場での火災も頻発しており、老朽化した設備や安全基準の不備が問題視されている。専門家は仮設施設が密集するイベント会場では避難経路や消火設備の確保が不可欠だと指摘している。
さらに、メキシコでは大型イベントにおける安全管理への不安も高まっている。今年4月には世界遺産テオティワカン遺跡で銃撃事件が発生し、外国人観光客を含む多数の死傷者が出た。政府は観光地やイベント会場の警備強化を進めているが、今回の火災によって、事故や災害への備えの不十分さが浮き彫りとなった。
火災発生当時、会場では音楽ライブが行われ、多数の家族連れや若者が訪れていた。地元住民の一人はロイター通信の取材に対し、「最初は演出用の花火かと思ったが、黒煙が広がり、人々が悲鳴を上げ始めた」と語った。混乱の中で子どもとはぐれた家族もいたとされ、現場は一時パニック状態となった。
当局は出火原因の特定を急ぐとともに、イベント主催者の安全対策が適切だったかどうかも調査する方針だ。
