◎環境活動家のロペス氏は先週、ホンジュラス北部トコア郊外で何者かに射殺された。
2024年9月22日/バチカン市国、サンピエトロ広場に集まった信者に手を振るフランシスコ教皇(AP通信)

ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)教皇は22日、中米ホンジュラスで著名な環境活動家が殺害されたことを非難し、正義を追求するよう促した。

環境活動家のロペス(Juan López)氏は先週、北部トコア郊外で何者かに射殺された。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチによると、ロペス氏はトコアの河川と森林を保護する活動に長年携わっていたという。

教皇は演説で、「私は基本的権利が踏みにじられるのを目の当たりにしている人々や、貧しい人々の叫びに応えて公益のために行動する人々とともに立っている」と述べた。

また教皇はロペス氏の事件に言及。「地域住民のために身を粉にして働いてきた男性が殺害されたことに哀悼の意を表し、事件の真相が明らかになると信じている」と強調した。

ホンジュラスでは近年、環境活動家が殺害される事件が相次いでおり、昨年はロペス氏の団体に所属する活動家3人が殺害された。

米国のニコルズ(Brian A. Nichols)国務次官補(西半球担当)は先週、ホンジュラス政府に正義を追求するよう促した。

国連も深刻な懸念を表明し、即時・徹底的かつ公平な調査を実施するよう求めた。

ホンジュラスのカストロ(Xiomara Castro)大統領はこの事件を「卑劣極まりない」と非難。事件の全容を解明すると約束した。

ホンジュラスは昨年、コロンビア、ブラジル、メキシコと並んで、環境活動家が最も狙われやすい国のひとつにランクされた。昨年、世界で殺害された環境活動家140人のうち、この4カ国が全体の7割を占めている。

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