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パナマ、多国籍企業に対する規制強化へ、議会が法案可決

新法では、パナマに登記する多国籍企業に対し、現地での実際の事業運営を証明することを求める。
中米パナマ、首都パナマシティの港(Getty Images)

パナマ国民議会(一院制、定数71)は27日、多国籍企業に対して国内での実体的な事業活動を義務付ける法案を可決した。実際の経済活動を伴わず、税制上の優遇措置のみを目的としてパナマに拠点を置く企業への規制を強化する内容で、欧州連合(EU)が求める租税透明性基準への対応が狙いとされる。

新法では、パナマに登記する多国籍企業に対し、現地での実際の事業運営を証明することを求める。具体的には、十分な人員配置や業務施設、経営判断を行う組織体制、さらに実際の事業支出などが確認できなければならない。これらの条件を満たせない場合、海外で得た所得に対して15%の課税が適用される。

対象となる所得には配当、利子、ロイヤルティー、海外不動産収入、資本利益などが含まれる。これまでパナマは低税率や法人設立の容易さから国際企業の拠点として利用されてきたが、一方で「租税回避地(タックスヘイブン)」との批判も根強かった。

ムリノ(José Raúl Mulino)大統領は今回の法整備によって、EUの監視リストからの除外を目指している。EUは近年、各国に対して租税回避防止や企業活動の透明化を求めており、実体経済を伴わない法人スキームへの監視を強めてきた。大統領府は声明で「税制上の利益だけを求めるのではなく、現実の事業活動を行うことが必要だ」と強調した。

一方で、新法には国内で開発された知的財産に対する優遇措置も盛り込まれた。特許、商標、著作権など、パナマ国内で生み出された無形資産から得られる収益については特別な税制が適用され、技術革新や研究開発投資を促進する狙いがある。

法案はムリノ氏の署名を経て成立する見通し、2027会計年度から施行される予定だ。政府は施行後90日以内に詳細な運用規則を策定するとしている。国際的な租税ルールが厳格化する中、パナマが金融センターとしての地位を維持しつつ、透明性向上をどこまで実現できるかが注目される。

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