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米30年物固定住宅ローン6.53%、9カ月ぶりの高水準に 26年5月

住宅ローン金利の上昇は住宅市場に大きな影響を与えている。
売り家の看板(Getty Images)

米国の住宅ローン金利が再び上昇し、住宅市場への逆風が強まっている。住宅金融大手フレディマックが28日に公表した最新統計によると、30年固定型住宅ローン金利は6.53%となり、約9カ月ぶりの高水準を記録した。前週の6.51%からさらに上昇し、住宅購入希望者の負担増加が鮮明になっている。

住宅ローン金利の上昇は住宅市場に大きな影響を与えている。30年固定型ローンは米国で最も一般的な住宅ローン商品であり、金利がわずかに上昇するだけでも毎月の返済額は大きく変わる。特に住宅価格が高止まりしている地域では、購入可能な物件価格帯が下がるため、中間所得層を中心に買い控えが広がっている。

背景には、インフレ懸念と長期金利の上昇がある。中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰が物価上昇圧力を強め、市場では連邦準備制度理事会(FRB)が高金利政策を長期間維持するとの見方が広がっている。これを受けて米国債利回りが上昇し、住宅ローン金利にも波及した。

住宅市場は本来、春から夏にかけて最も取引が活発になる。しかし、今年は金利上昇が需要を抑え込み、新築住宅販売は減少傾向にある。住宅ローン申請件数も低迷しており、とりわけ借り換え需要が大きく落ち込んでいる。購入向け申請は前年をやや上回っているものの、前週比では減少し、市場全体の勢いは弱い。

一方で、一部地域では在庫増加によって価格調整が進みつつある。南部や中西部では売れ残り物件が増え、住宅価格の引き下げや販売奨励策を打ち出す業者も目立ってきた。買い手側にとっては選択肢が広がる一方、高金利環境が依然として大きな障壁となっている。

米国の住宅市場では、既存住宅所有者が低金利時代に組んだローンを維持するため売却を控える「ロックイン効果」も続いている。これが市場供給を制限し、住宅価格の高止まりにつながっている。専門家の間では、インフレ圧力が和らぎ長期金利が低下しない限り、住宅ローン金利も高止まりするとの見方が強い。

住宅ローン金利の上昇は住宅市場だけでなく個人消費や景気全体にも影響を及ぼす可能性がある。住宅購入を先送りする世帯が増えれば、家具や家電など関連消費も鈍化するためだ。市場では、今後のインフレ動向とFRBの金融政策が最大の焦点となっている。

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