パナマ運河、26年9月から通航制限、エルニーニョ現象の長期化見据え
パナマ運河は船舶を通過させるために大量の淡水を必要とする。
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パナマ運河庁は20日、今後予想される長期的かつ深刻なエルニーニョ現象による水不足に備え、9月4日から1日当たりの船舶通航数を制限すると発表した。まず通航数を34隻に抑え、その後9月15日から32隻まで減らす。通常は最大36隻の通航能力を持つため、世界の海上物流への影響が懸念される。
パナマ運河は船舶を通過させるために大量の淡水を必要とする。運河周辺では5月から8月までの降雨量が平年を34%下回り、流域からの水の流入量も44%減少した。水不足が深刻化すれば、船舶の通航だけでなく、パナマ国内の水供給にも影響する可能性がある。運河庁は過去の干ばつを踏まえ、早期に通航能力を調整することで水資源を確保する考えだ。
具体的には、大型船が利用するネオパナマックス閘門(こうもん)について、1日9隻に枠を設定する一方、パナマックス閘門では9月半ばまでに1日25隻から23隻に減らす。これにより運河全体の輸送能力が低下し、通航待ちの増加や輸送コストの上昇につながる可能性がある。パナマ運河は大西洋と太平洋を結ぶ主要航路であり、世界の海上貿易にとって重要な物流拠点となっている。
今回の対応は、5月時点で2026年には通航制限を実施する必要はないとしていた運河庁の方針からの転換でもある。7月には深刻なエルニーニョが発生する可能性が81%まで上昇していた。2023~24年にも干ばつによって通航制限が実施されたが、今回はより長期化する気象条件を想定して先手を打つ形となった。今後エルニーニョがさらに強まれば、通航数や船舶の喫水に対する追加制限が導入される可能性もあり、世界のサプライチェーンに新たな負担となる恐れがある。
