◎シナロア州には世界最大の麻薬組織「シナロアカルテル」の本拠地があり、誘拐事件が多発している。
メキシコ、シナロアカルテルの最高幹部である麻薬王「エル・チャポ」(Getty Images)

メキシコ当局は23日、北西部シナロア州の犯罪組織に誘拐された人質42人を救出したと発表した。

それによると、陸軍と警察による共同作戦の末、子供18人を含む42人を救出したという。

シナロア州には世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」の本拠地があり、殺人や誘拐事件が多発している。

中央政府はシナロア州に陸軍の特殊部隊など、約600人を派遣している。

同州の州都クリアカンとその他の地区では22日、複数の誘拐事件が同時多発的に発生。警察は少なくとも3家族が正体不明の武装集団に拉致されたと報告していた。

警察はこの救出作戦で逮捕者が出たかどうかを明らかにしていない。

地元テレビ局は警察筋の話しとして、「21日に身元不明の3人が殺害された事件とこの誘拐が関連しているかどうか、シナロア・カルテルが関与しているかどうかは不明である」と伝えている。

中央政府は関係当局に行方不明者の捜索を継続するよう求めている。報道によると、陸軍兵士、州兵、警察がクリアカンなどで捜査に当たっているという。

シナロア州を含む北部の米国国境地域ではシナロア・カルテルや麻薬組織「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」を含む複数の麻薬カルテルやギャングが血生臭い縄張り争いを繰り広げている。

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