◎警察は複数のギャングによる勢力争いが暴動に発展したとみて捜査している。
メキシコ陸軍の兵士(Getty Images)

メキシコ南東部タバスコ州の刑務所で暴動が発生し、受刑者5人が死亡した。地元当局が13日、明らかにした。

それによると、暴動はタバスコ州郊外にある刑務所内で12日遅くに発生。殺人、強姦、その他の凶悪犯罪で服役中の4人を含む5人が他の受刑者に殺害された。

州警察は声明で、「暴動を抑えこみ、逃亡者がいないことを確認した」と発表。殺人に関与したとされる16人を拘束したと明らかにした。

州警察は複数のギャングによる勢力争いが暴動に発展したとみて捜査している。

刑務所内から発信されたとみられるフェイスブックの投稿には、「この5人は他の受刑者から金を脅し取ったため、報復として殺害された」と書かれている。

メキシコの刑務所では麻薬カルテルやギャングの派閥争いが日常的に起きている。

カルテルやギャングとつながりのある受刑者は「対立組織から守る」という名目で他の受刑者を取り込み、現金などを要求する。

北東部ヌエボレオン州モンテレイの刑務所で昨年発生した乱闘事件では受刑者56人が負傷した。

メキシコの刑務所の監視体制は整っておらず、強力なカルテルとつながりのある受刑者が刑務所内で麻薬や銃器を販売することも珍しくない。

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