◎シェインバウム次期大統領は6日、「憲法改正はまだ決まっておらず、対話が重要である」という考えを示した。
メキシコのオブラドール大統領(ロイター通信)

メキシコのオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は7日、次期大統領が「ゆっくりやるべきだ」と提案したにもかかわらず、在任中に憲法改正を推し進めると誓った。

オブラドール氏は与党・国家再生運動(MORENA)が2日の総選挙で議席の3分の2を獲得したことを受け、司法制度改革を含む20の憲法改正を「やってやる」と有権者に約束した。

同国初の女性大統領となるシェインバウム(Claudia Sheinbaum)氏は勝利後、時間の大半を国際金融機関や投資家との対話に費やし、自国通貨ペソの急落を落ち着かせようとしていた。

シェインバウム氏は6日、「憲法改正はまだ決まっておらず、対話が重要である」という考えを示した。

しかし、オブラドール氏は7日の定例会見で改正に反対する人々をあざ笑った。「大企業は何を恐れているのですか?裁判官の支持を失いたくないのですか?」

オブラドール氏が推進する憲法改正には▽最高裁を含む裁判所の判事を選挙で選ぶ▽国民向け給付金の義務を憲法に明記するなどがある。

判事は国会が任命している。

オブラドール氏は憲法改正を批判する人々を「神経質な奴ら」と呼んだ。

またオブラドール氏は「大企業の奴隷になっている判事がいる」と主張。「大企業の億万長者は判事をキーホルダーにしている」と述べた。

メキシコペソはオブラドール氏が在任中に憲法改正を実現する可能性が高まったとして、売りが集中。この数日で1ドル=17ペソから18.5ペソまで急落した。

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