◎ゲレロ州は世界最大の麻薬組織「シナロアカルテル」を含む12の麻薬カルテルと武装ギャングによる縄張り争いの舞台となっている。
メキシコのギャング(Getty Images)

メキシコ南西部ゲレロ州チルパンシンゴで正体不明の武装集団が報道カメラマン4人を銃撃した。警察当局が28日、明らかにした。

それによると、4人は病院に搬送され手当てを受けているという。容体は明らかにされていない。

地元メディアは関係者の話しとして、「4人は地元のテレビ局やニュースメディアで働いていたようだ」と伝えている。

警察は殺人未遂として捜査を開始した。

国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」は28日の声明でこの事件を非難。「カメラマンたちはイベントの取材から戻った直後に襲撃を受けた」と述べた。

ゲレロ州では先週、ジャーナリスト少なくとも3人が武装集団に誘拐される事件が発生。3人は解放されたが、事件の詳細は明らかになっておらず、逮捕者が出たかどうかも不明である。

ゲレロ州は世界最大の麻薬組織「シナロアカルテル(Sinaloa Cartel)」を含む12の麻薬カルテルと武装ギャングによる縄張り争いの舞台となっている。

北部チワワ州シウダー・フアレスでは今月、ジャーナリスト1人の射殺体が発見された。今年メキシコで殺害された記者はこれで5人となった。

米国の非営利団体ジャーナリスト保護委員会(CPJ)によると、メキシコで過去5年の間に殺害された記者は少なくとも54人。数十人が行方不明になっている。

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