メキシコ大統領「イラン代表の受け入れ、問題ない」W杯開幕控え
イラン代表は当初、米アリゾナ州ツーソンをベースキャンプ地とする予定だった。
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FIFAワールドカップをめぐり、メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は25日、イラン代表チームの受け入れについて「何の問題もない」と述べ、自国が大会期間中の拠点提供に応じる考えを示した。米国とイランの政治的緊張が続く中、スポーツと外交が交錯する異例の対応として注目を集めている。
イラン代表は当初、米アリゾナ州ツーソンをベースキャンプ地とする予定だった。しかし、2月末に中東情勢が急速に悪化、米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦が行われたことで、安全面やビザ(査証)発給への懸念が強まった。こうした状況を受け、国際サッカー連盟(FIFA)との協議の末、拠点をメキシコ北西部ティフアナへ移す方針が固まった。
シェインバウム氏によると、FIFA側からメキシコ政府に対し、イラン代表受け入れの打診があったという。同氏は定例会見で「私たちはいかなる国に対しても差別を行わない」と述べ、スポーツ大会における公平性を重視する姿勢を強調した。また、現在はFIFAとともに宿泊施設や移動手段など、詳細な調整を進めていることも明らかにした。
一方、イラン代表は大会期間中、米国内で試合を行う予定に変わりはない。グループリーグではロサンゼルス近郊でニュージーランド、ベルギーと対戦し、その後ワシントン州シアトルでエジプトと戦う日程となっている。ただし、米政府はチームの宿泊や長期滞在には慎重姿勢を示しているとされ、国境を越えて試合会場へ移動する異例の運営となる可能性が高い。
ティフアナはカリフォルニア州サンディエゴに隣接し、陸路や短距離移動で米国内会場へアクセスできる地理的利点がある。イラン側はメキシコを拠点とすることでビザ問題を回避しやすくなるほか、場合によってはイラン航空による直行便利用も可能になるとしている。
今回の問題はW杯が米国、カナダ、メキシコの3カ国共催で予定される中、国際政治がスポーツ大会運営に影響を及ぼした事例として波紋を広げている。FIFAのインファンティーノ(Gianni Infantino)会長はこれまで、「イランは予定通り出場する」と繰り返し表明しており、排除を否定している。だが、米イラン関係の緊張次第では、今後も安全保障や入国管理をめぐる課題が浮上する可能性がある。
