W杯、メキシコ対イングランド戦の警備強化へ、市当局が発表
背景には、前回の試合後に市中心部で発生した群衆事故で4人が死亡したことがある。サッカー熱が最高潮に達する中、市当局は再発防止を最優先課題としている。
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FIFAワールドカップ北中米大会の決勝トーナメントでメキシコ代表とイングランド代表が対戦するのを前に、メキシコシティ当局は3日、会場とその周辺で厳戒態勢を敷き、観戦エリアへの入場制限など大規模な安全対策を実施すると発表した。背景には、前回の試合後に市中心部で発生した群衆事故で4人が死亡したことがある。サッカー熱が最高潮に達する中、市当局は再発防止を最優先課題としている。
メキシコは6月30日の決勝トーナメント1回戦でエクアドルを破り、40年ぶりとなる決勝トーナメントでの勝利を挙げた。試合後には約140万人のサポーターが市中心部の独立記念塔や広場周辺に集まり、歓喜に沸いた。しかし、人が密集したことで群衆事故が発生し、19歳と44歳の女性、48歳の男性が窒息死したほか、発作を起こして搬送された男性1人もその後死亡した。当局は事故原因について調査を続けている。
こうした事態を受け、メキシコシティのブルガダ(Clara Brugada)市長はイングランド戦当日に大幅な警備強化を実施すると発表した。試合後に祝賀の中心となる独立記念塔と広場では、それぞれ入場者数を2万5000人までに制限し、上限に達した場合は周辺の観戦エリアへ誘導する。また、市内50カ所以上に大型スクリーンを設置し、観客を分散させる方針だ。
警備体制も大幅に強化される。独立記念塔周辺には約6000人、試合会場のアステカ競技場周辺には7500人、広場には3300人の警察官を配置する。独立記念塔周辺では交通規制や地下鉄駅の一時閉鎖を実施し、露天商や配達員の立ち入りも禁止する。さらに、市中心部では試合当日の早朝から翌日にかけて路上での酒類販売を禁じ、混雑やトラブルの抑制を図る。
市当局は群衆の中で人を空中に放り投げる遊びや、大勢で押し寄せながら行進する行為など、近年の祝賀で広まった危険な行動を控えるよう市民に呼び掛けた。シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領も過度な飲酒や密集した場所での祝賀を避け、責任ある行動を取るよう国民に求めている。
メキシコ代表は今大会、40年ぶりの快進撃で国民の期待を集めている。一方で、熱狂が悲劇を招いた現実も突き付けられた。ベスト8をかけたイングランド戦ではピッチ上の勝敗だけでなく、安全に大会を運営できるかどうかにも注目が集まるだろう。
