ポルトガル、ギリシャ、スペインで山火事猛威、建物被害も
欧州各国では今後も高温と乾燥した気象条件が続くと予想されている。
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南欧各地で大規模な山火事が相次ぎ、ポルトガル、ギリシャ、スペインで数千人の消防隊員が消火活動に追われている。高温と乾燥、強風が火勢を拡大させており、各国当局は住民への避難指示や健康被害への警戒を強めている。とりわけギリシャ北部テッサロニキでは山火事がリサイクル工場に燃え広がり、有毒な煙が広範囲に拡散したことから、住民に対して屋内にとどまり窓や扉を閉めるよう異例の呼びかけが行われた。
テッサロニキ郊外では4日夜に発生した山火事が急速に延焼し、リサイクル施設に燃え広がった。大量の黒煙が市街地へ流れ込んだため、周辺住民には外出を控えるよう勧告が出され、3つの住宅地や障害者施設の入所者157人が避難した。
強風の影響で消火活動は難航し、消防隊員約200人に加え、放水機やヘリコプターなど29機の航空機が投入された。また、首都アテネ西方でも新たな山火事が発生し、松林を焼きながら拡大している。航空機による消火が可能な日没までに火勢を抑え込もうと、当局は総力を挙げて対応に当たった。
ポルトガル中部では3日以上燃え続ける大規模火災により約120平方キロメートルが焼失した。1200人を超える消防隊員と約400台の消防車両、15機の航空機が消火活動に当たり、欧州連合(EU)の市民保護プログラムを通じてスペインとイタリアも応援部隊や航空機を派遣した。当局によると火勢はやや弱まったものの、複数の火点が残っており、完全な鎮圧には時間を要する見通しである。
スペイン北東部のカタルーニャ自治州でも山火事が続き、約22平方キロメートルが焼失した。消防は強風などの影響で短期間での鎮火は困難との見方を示している。南欧では近年、気候変動の影響で高温や乾燥が深刻化し、山火事の規模と頻度が増加している。
ギリシャ政府によると、国内で発生した山火事の約85%は農作業中の火の不始末やたばこのポイ捨て、屋外でのバーベキューなど人為的な要因が原因とされる。このため政府は監視体制を強化し、今年から衛星システムを活用した早期探知を本格運用している。
欧州各国では今後も高温と乾燥した気象条件が続くと予想されており、当局は住民に対し火気の取り扱いに細心の注意を払うよう呼びかけるとともに、被害拡大を防ぐため警戒態勢を維持している。
