◎メキシコの地方大学では暴力的な抗議デモや警察との衝突が常態化している。
2022年9月26日/メキシコ、南西部ゲレロ州イグアラ市、2014年の学生教師失踪事件の捜査を求めるデモ(Marco Ugarte/AP通信)

メキシコ南部ゲレロ州で2014年の学生教師失踪事件に抗議するデモ隊と警察が衝突、少なくとも1人が死亡、1人が負傷した。現地メディアが8日に報じた。

それによると、事件は同州イグアラ市内の幹線道路で7日遅くに発生したという。

地元テレビ局は目撃者の話しとして、「死傷した2人は大学生で、警察に襲われた」と伝えている。

しかし、州警察は声明で「武装した学生の車両を止めたところ、盗難車であることが判明。降車を促すと突然発砲したため、応戦した」と明らかにした。

それによると、車内から麻薬と銃が見つかったという。

それ以上の詳細は明らかになっておらず、警察が捜査している。

メキシコの地方大学では暴力的な抗議デモや警察との衝突が常態化している。

当局は2014年の失踪事件に関与したとして、現職の陸軍兵士らを逮捕している。

兵士らは2014年9月26日、イグアラ市内でバスを止め、学生と教師43人を拉致。地元の麻薬カルテルに引き渡したとされる。

情報機関はこの事件に陸軍が組織的に関与したとみているが、学生と教師が標的になった理由は不明である。

被害者を支援するデモ隊は今週、大統領府のゲートをトラックで破壊し、敷地内に侵入したものの、警備員に追い払われた。

警察は器物損壊罪で数人を逮捕したと報告している。

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