◎メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつである。
メキシコ軍のパトロール部隊(Getty Images/AFP通信)

メキシコ中部モレロス州で男性ジャーナリストが殺害され、同僚たちが27日に追悼集会と抗議デモを行った。

警察によると、男性は26日朝に何者かに拉致され、その日の午後、モレロス州近郊の道路に放置された車の中で発見されたという。

デモに参加した数十人は「言論と表現の自由が攻撃を受けている」と非難。中央政府に麻薬カルテルとギャングを徹底的に取り締まるよう要請した。

またデモ隊は一部の警察官がカルテルと裏で手を結び、ジャーナリストの個人情報をやり取りしたり、殺害に関与していると主張した。

米国の非営利団体ジャーナリスト保護委員会(CPJ)によると、メキシコは西半球でジャーナリストにとって最も危険な国であり、行方不明になっているジャーナリストの数は世界でもっとも多い。

モレロス州警察が殺人事件として捜査している。同州政府はSNSに声明を投稿し、事件を強く非難した。

国際ジャーナリスト連盟(IFJ)によると、2000年以降、メキシコで殺害されたジャーナリストやその他メディア関係者は141人。うち61人は麻薬カルテル絡みの事件を追っていた。

ジャーナリストの殺害・誘拐事件のほぼ全てが未解決である。

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