◎タマウリパス州は同国で最も治安の悪い州のひとつであり、複数の麻薬カルテルとギャングが支配権を争っている。
メキシコ、北東部マタモロス(Getty Images)

メキシコ北東部タマウリパス州マタモロスの米国境付近で2日、麻薬カルテルの構成員とみられる男たちが国境につながる道路を一時占領した。

地元メディアによると、麻薬カルテルとみられる武装集団がスクールバスを急襲し、学生を降ろした後、バスを使って道路を封鎖したという。

州警察と陸軍は速やかに封鎖を解除したと伝えられている。地元メディアはこの周辺で銃撃戦が発生し、1人が死亡したと報じているが、この封鎖との関係は不明。

一方、マタモロス市内および近郊では少なくとも12カ所でカージャック事件が発生。陸軍は兵士700人と攻撃ヘリ2機を投入し、暴動を鎮圧した。

タマウリパス州は同国で最も治安の悪い州のひとつであり、複数の麻薬カルテルとギャングが支配権を争っている。

マタモロスは長い間、麻薬組織「湾岸カルテル」の支配下に置かれてきたが、その派閥のひとつが同国№2の麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」と手を組み、対立を引き起こしたと伝えられている。

州警察の報道官は地元メディアの取材に対し、「複数の武装集団の間で対立が置き、市街戦に発展したようだ」と語った。

警察は前日、複数の暴力事件に関与したとされる湾岸カルテルの幹部を逮捕したと発表。この男は警察に対する23件の攻撃および、軍への9件の攻撃に関与したとされる。

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