◎この攻撃で少なくとも14人が死亡、13人が負傷し、受刑者少なくとも24人が逃走した。
2023年1月1日/メキシコ、北部チワワ州シウダー・フアレスの刑務所、州警察の機動隊(Christian Chavez/AP通信)

メキシコ当局は1日、武装集団が北部チワワ州シウダー・フアレスにある刑務所を襲撃し、看守10人と受刑者4人を殺害したと発表した。

シウダー・フアレスは米テキサス州と国境を接し、メキシコで最も治安の悪い都市のひとつとされ、麻薬組織「シナロアカルテル(Sinaloa Cartel)」の支援を受けるギャングなど、複数の武装集団が支配権を争っている。

チワワ州政府によると、武装集団は州立刑務所に現地時間午前7時頃に装甲車で突撃し、銃を乱射したという。

この攻撃で少なくとも14人が死亡、13人が負傷し、受刑者少なくとも24人が逃走した。

地元メディアによると、陸軍と州警察は1日遅くに刑務所の安全を確保したという。武装集団がどうなったかは明らかになっていない。

米国と国境を接する町は麻薬カルテルが最重要視するエリアのひとつであり、チワワ州シウダー・フアレスはその中でも特に治安が悪いとされる。

昨年8月には同州の別の刑務所で暴動が広がり、11人が死亡した。

さらに昨年8月、シウダー・フアレス郊外の路上でギャングとみられる男たちが銃を乱射し、ラジオ局の職員4人を含む少なくとも9人を殺害した。

カルテルは刑務所職員とつながっていることが多々あり、銃器、爆発物、麻薬が刑務所内に持ち込まれることも珍しくない。

またシウダー・フアレスのような町では麻薬カルテルとつながりのあるギャングと受刑者が頻繁に衝突している。

チワワ州検察によると、刑務所襲撃の少し前、市警本部が襲撃を受け、ギャング4人を拘束したという。その後、警察はSUVで逃走した容疑者2人を射殺した。

スポンサーリンク