◎コニール氏が入院した理由は明らかにされていない。
ハイチ、首都ポルトープランスで行われた抗議デモ(Getty Images/AFP通信)

ギャングの支配下に置かれる中米ハイチの新首相に選ばれたコニール(Garry Conille)氏が就任から数日で首都ポルトープランスの病院に入院した。政府が9日、明らかにした。

コニール氏が入院した理由は明らかにされていない。

首相府は声明で、「コニール氏は激動の1週間を終え、少し体調を崩した」と述べた。

それによると、コニール氏の容体は安定したおり、見舞いに来てくれた人々に声をかけたり、謝意を示したりしたという。

コニール氏を選出した暫定評議会の委員はAP通信の取材に対し、「詳細は分からないが、首相府の声明の通りである」と語った。

APはコニール氏に近い関係者の話しとして、「コニール氏は喘息持ちで、吸入器を使っているところを何度か見た」と伝えている。

現地メディアによると、コニール氏が入院する病院に国家警察の長官を含む複数の高官が入ったという。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは1年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

暫定評議会は先週、コニール氏を首相に指名した。

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