キューバ経済危機、外国企業の撤退相次ぐ、観光業に打撃
GAESAは国軍が運営する巨大企業グループで、ホテル、港湾、金融、小売り、物流など幅広い分野を支配している。
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キューバ政府は2日、同国経済の中核を担う軍系企業グループ「GAESA」への批判に反論し、同組織が長年にわたる米国の経済制裁の下で国家経済を支えてきたと強調した。一方、トランプ米政権による対キューバ制裁の強化を受け、外国資本のホテル運営会社が相次いで事業縮小や撤退を進めており、観光業への打撃が懸念されている。
GAESAは国軍が運営する巨大企業グループで、ホテル、港湾、金融、小売り、物流など幅広い分野を支配している。専門家は同グループが国内経済の40~70%を実質的に掌握していると推計しているが、組織の財務状況はほとんど公表されていない。米政府はGAESAが観光業などで得た利益を軍や政治エリートに集中させ、一般国民には還元していないと批判している。これに対し共産党指導部は、GAESAは国家主権と経済安定を守るために不可欠な存在だと主張している。
トランプ政権は5月、GAESAおよび関連企業に対する大規模な制裁を発動した。さらに、共産党や軍関連組織と取引を行う外国企業に対しても制裁を科すことができる大統領令を発出し、第三国企業への圧力も強めている。米国はこれらの措置について、キューバの民主化と政治改革を促すためだと説明している。
こうした状況を受け、観光業界では影響が広がっている。カナダ系ホテル運営会社ブルーダイヤモンドリゾートは、管理していた15軒のホテルから撤退し、キューバ事業から完全に手を引く方針を決定した。スペイン系大手ホテルチェーンのイベロスターも、GAESA傘下企業との関係がある複数のホテル運営から撤退することを決めた。ただし、一部施設については営業を継続する見通しとなっている。
ホテル業界以外にも影響が及んでいる。国際海運大手の一部はキューバ向け輸送の停止を決定し、航空会社も燃料不足や観光需要の低迷を理由に運航縮小を進めている。すでに深刻な経済危機に直面しているキューバでは、観光収入は数少ない外貨獲得手段であり、外国企業の撤退が続けば経済への打撃はさらに拡大する可能性がある。
共産党は米国による制裁強化を「経済戦争」と位置付け、国家の発展を妨げる不当な圧力だと非難している。一方で米国は、GAESAを通じた経済支配こそが国民生活の悪化を招いていると指摘、両国の対立は一段と先鋭化している。観光業を中心とした外資離れが進む中、キューバ経済は新たな試練に直面している。
