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トランプ政権、ブラジルに25%関税へ「貿易慣行が不合理」と主張

米政府によると、2024年の対ブラジル貿易では、財の取引だけで140億ドルを超える黒字を確保していた。
トランプ米大統領(左)とブラジルのルラ大統領(Getty Images/AFP通信)

米政府は2日、ブラジルからの輸入品に対して25%の追加関税を課す方針を発表した。通商代表部(USTR)はブラジルの貿易慣行が「不合理」であり、米国の商業活動を妨げていると主張している。しかし、米国はブラジルとの貿易で大幅な黒字を計上しており、今回の措置は従来の「貿易赤字是正」を目的とする関税政策とは異なる色彩を帯びている。

米政府によると、2024年の対ブラジル貿易では、財の取引だけで140億ドルを超える黒字を確保していた。サービス分野を含めれば黒字額はさらに大きく、ブラジルは米国にとって必ずしも貿易上の脅威とは言い難い存在である。それにもかかわらずトランプ政権は、デジタル貿易、知的財産権保護、環境政策、汚職対策などの分野でブラジルの対応に問題があるとして、通商法301条に基づく制裁関税を提案した。

関税案は7月初旬まで意見公募が行われ、その後に公聴会を経て最終決定される見通しだ。対象品目には一部の工業製品などが含まれる一方、コーヒーや牛肉、エネルギー関連製品、航空機部品など主要輸出品の多くは除外される方向となっている。米政府は消費者物価への影響を抑える狙いがあるとしている。

これに対し、ブラジルのルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は2日、この提案を強く批判。背景にトランプ氏と親しいボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領を巡る政治問題があるとの見方を示し、米国による内政干渉だと指摘した。ブラジル政府は関税が導入された場合、報復措置を検討するとともに、中国など他の貿易相手国との関係強化を進める可能性を示唆した。

トランプ政権は中国だけでなく複数の国に対して関税措置を拡大し、今回のブラジルへの対応もその一環と位置付けられる。ただし、米国が貿易黒字を計上している相手国に対して高関税を課そうとするのは異例であり、通商問題だけでなく外交・政治的な思惑が絡んでいるとの指摘も出ている。米国とブラジルは南北アメリカを代表する大国同士であり、今回の措置が両国関係や世界の貿易秩序にどのような影響を及ぼすのか注目されている。

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