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ジンバブエ政府、「仮想通貨」事業者向けの新規制導入、監督強化へ

新規則によると、暗号資産の売買や送金、保管などに関わる事業者は中央銀行内に設置されている金融情報機関(FIU)への登録が義務付けられる。
仮想通貨ビットコインのイメージ図(ロイター通信)

アフリカ南部・ジンバブエ政府は12日、暗号資産(仮想通貨)事業者に対する新たな規制を導入し、市場の監督強化に乗り出した。これまで法的枠組みがほとんど存在しなかった同国の暗号資産市場を正式な管理下に置き、マネーロンダリング(資金洗浄)や詐欺の防止を図る狙いがある。

新規則によると、暗号資産の売買や送金、保管などに関わる事業者は中央銀行内に設置されている金融情報機関(FIU)への登録が義務付けられる。登録料は年間500ドルで、登録せずに事業を行うことは違法行為となる。今回の制度はジンバブエにおける初の包括的な暗号資産規制として位置付けられている。

ジンバブエでは長年にわたり経済の不安定化が続いてきた。2000年代後半にはハイパーインフレが発生し、多くの国民の預金や年金が価値を失った。その後も通貨制度の変更が繰り返されたことで金融機関への信頼が低下し、ビットコインをはじめとする暗号資産が資産保全や送金手段として利用されるようになった。特に海外からの送金需要が高い同国では、銀行を利用した送金コストの高さも暗号資産普及の一因となっている。

一方で、政府は2018年に金融機関による暗号資産取引を禁じ、その後の取引の多くは個人間取引(P2P)やソーシャルメディアを通じて行われてきた。法的な裏付けがないまま市場が拡大したことで、不正取引や資金洗浄への懸念も高まっていた。今回の規制導入はこうしたリスクを抑制しつつ、成長を続ける市場を制度の枠内に取り込む試みとみられている。

ジンバブエの動きは、アフリカ各国で進む暗号資産規制の流れとも一致する。南アフリカ、ナイジェリア、ケニア、モーリシャスなどでは既に関連制度の整備が進められており、暗号資産市場の拡大を背景に監督体制の強化が進んでいる。専門家によると、サハラ以南アフリカ地域では2024年7月から2025年6月までの1年間で2050億ドルを超える暗号資産取引が記録され、前年同期比で52%増加した。

市場関係者からは新制度を歓迎する声も上がっている。首都ハラレの暗号資産トレーダーはロイター通信の取材に対し、「非常に前向きな動きだ。取引業者が地下経済で活動する必要がなくなる」と述べた。規制によって業界の透明性が高まり、利用者保護や事業環境の改善につながるとの期待が広がっている。

暗号資産を巡っては世界各国で規制整備が進み、ジンバブエもその流れに加わった。経済不安と通貨への不信感を背景に発展してきた同国の暗号資産市場は今後、政府の監督下で新たな成長段階に入ることになりそうだ。

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