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コンゴ・エボラ流行、確定症例1900人、死者700人超える、過去最悪規模に

7月13日時点で確定症例数は約1900人、死者は700人を超え、感染地域も北東部イトゥリ州から北キブ州、南キブ州など周辺地域へ拡大している。
2026年5月30日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州ブニア、エボラ対策用の医療センター(AP通信)

コンゴ民主共和国東部で流行が続く「エボラ出血熱」が、過去最速のペースで感染を拡大している。世界保健機関(WHO)は5月、この流行を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に認定したが、武装勢力による治安悪化や医療体制の脆弱さ、住民の不信感などが重なり、感染拡大の抑制は極めて困難な状況となっている。

今回の流行はエボラウイルスの中でも珍しい「ブンディブギョ株」によるもので、承認済みのワクチンや治療薬はない。7月13日時点で確定症例数は約1900人、死者は700人を超え、感染地域も北東部イトゥリ州から北キブ州、南キブ州など周辺地域へ拡大している。WHOは実際の感染者数は報告数を大幅に上回る可能性があると警告している。

感染拡大の背景には複数の要因がある。流行の中心となる東部地域では武装勢力の活動が続き、一部地域では医療関係者が安全に立ち入れない状況が続いている。道路や医療施設などのインフラも十分に整備されておらず、患者の発見や接触者追跡、検査体制の構築が遅れやすい。さらに、住民の間では「エボラは存在しない」とする誤情報や陰謀論が広がり、防疫活動への協力を拒む事例も相次いでいる。

こうした状況は医療現場にも深刻な影響を及ぼしている。イトゥリ州の治療センターでは給与や危険手当の未払いに抗議して医療従事者がストライキを実施し、一部施設で診療や患者受け入れが停止した。疫学調査員や救急担当者、埋葬作業員らも業務を中断しており、感染封じ込めに必要な対応が滞る事態となっている。

一方で、治療法確立に向けた取り組みも始まっている。WHOと研究機関は抗ウイルス薬レムデシビルや抗体製剤MBP134の有効性を検証する臨床試験を開始した。さらにイギリスではブンディブギョ株に対応したワクチン候補の初期臨床試験も始まっている。しかし、治療センターの混乱や人員不足が研究の進展に影響を及ぼす恐れがあり、感染拡大を抑えるには国際社会による継続的な支援と現地医療体制の強化が不可欠となっている。

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