◎インターネットでニュースを配信していた男性は6日、突然逮捕された。
2022年9月9日/チュニジア、首都チュニス、男性ジャーナリストの逮捕に抗議するデモ(Getty Images/AFP通信)

チュニジアの首都チュニスで9日、男性ジャーナリストが逮捕されたことに抗議するデモ行進が行われ、数百人が参加した。

インターネットでニュースを配信していた男性は6日、突然逮捕された。

この男性はパレスチナ活動家として知られている。報道によると、警察は男性の自宅を襲撃し、資料とパソコンを押収したという。

チュニスに拠点を置くジャーナリスト組合は9日の声明で、「警察は逮捕の理由を説明せず、男性の自宅を踏み荒らした」と述べている。

また同組合はサイード(Kais Saied)大統領が反対派のジャーナリストを威嚇し、脅し、黙らせ、報道の自由を破壊しようとしていると非難した。

9日のデモ行進は同組合が呼びかけ、ジャーナリストや民主主義を求める活動家が参加した。

デモ隊はチュニスの中心部を行進し、内務省近くで男性を速やかに開放し、報道の自由を保障するよう政府に求めた。

サイード氏は昨年7月末に当時の首相を解任したうえで議会を閉鎖し、権力を独占した。野党と活動家はサイード氏の強硬措置をクーデターと非難し、各地で抗議デモを続けている。議会は今年3月に解体された。選挙は12月17日に行われる予定。

ジャーナリスト組合によると、このクーデター以来、サイード氏に否定的な記事を書いたジャーナリストへの訴追が急増しているという。

人権団体はサイード氏が2011年のジャスミン革命で追放された独裁者ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)と同じような弾圧を行い、独裁体制を確立する可能性があると警告している。

チュニスの地方裁判所は先月、政府と軍を公の場で批判したとして、反サイード派のジャーナリストに禁固3カ月を言い渡した。

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