◎サイード大統領は政治家の汚職や不正を防止するために憲法を改正すると主張している。
2022年6月20日/チュニジア、首都チュニス、サイード大統領に抗議するデモ(Getty Images/AFP通信)

チュニジアの首都チュニスで20日、サイード(Kais Saied)大統領の専制政治と憲法改正の是非を問う国民投票に反対する抗議デモが行われ、数千人が参加した。

デモを主催した野党政治家と団体はサイード氏の辞任と7月25日に予定されている国民投票を中止するよう求めている。

サイード氏は昨年7月、政府のコロナ対策と経済政策の失敗を非難し、当時の首相を解任したうえで議会を一時的に停止し、自分の権限を強化した。

サイード氏の強権的なやり方に反対する野党と活動家はこの措置をクーデターと非難し、各地で抗議デモを続けている。議会は今年3月に解体された。

サイード氏は政治家の汚職や不正を防止するために憲法を改正すると主張している。

チュニスで活動する人権団体「クーデターに反対する市民」の広報担当は記者団に、「サイードの仮面舞踏会を阻止しなければならない」と語った。

デモに参加した男性はアフリカニュースの取材に対し、「サイードに破壊された民主主義を取り戻したい」と述べた。

チュニジアの経済は2011年のジャスミン革命で軍事政権を追放した後も低迷し続け、コロナの感染拡大で危機はさらに悪化し、国民の大半が今も厳しい生活を余儀なくされている。

サイード政権は現在、憲法改正と政治改革に向けた国民対話を行っている。国民投票は7月25日、議会選は12月17日に行われる予定。

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