◎サイード氏は昨年7月末に当時の首相を解任したうえで議会を閉鎖し、権力を独占した。
2022年10月15日/チュニジア、首都チュニス、サイード大統領に辞任を求めるデモ(Getty Images)

チュニジアの首都チュニスで15日、食料・燃料価格の高騰と日用品不足に抗議する集会が開かれ、数千人がサイード(Kais Saied)大統領に抗議した。

集会を主催した野党連合はサイード氏に退陣を要求し、数千人を引き連れて市内を行進した。

参加者は「サイード、アウト」「独裁者はいらない」「サイードをクビにしろ」などと唱え、サイード氏と暫定内閣に抗議した。

チュニジアの債務はGDPをはるかに上回っており、政府は現在、国際通貨基金(IMF)に20億ドルの融資を求めている。

地元メディアによると、小麦粉、砂糖、コーヒーなどの日用品不足が特に深刻だという。

ロシアのウクライナ侵攻による穀物不足も深刻で、人口の大多数を占める低所得層の生活を圧迫している。

サイード氏は昨年7月末に当時の首相を解任したうえで議会を閉鎖し、権力を独占した。

野党と活動家はサイード氏の強硬措置をクーデターと非難し、各地で抗議デモを続けている。議会は今年3月に解体された。議会選は12月17日に行われる予定だ。

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