◎反乱軍を率いるブルハン将軍は昨年10月のクーデターで政権を奪取したものの、国家運営に失敗し、治安の悪化を招いた。
2022年8月18日/スーダン、首都ハルツーム、軍事政権に反対するデモ(Getty Images)

スーダンの首都ハルツームで18日、軍事政権の統治に反対するデモが行われ、数千人が参加した。

参加者はスーダンの国旗を掲げ、速やかに文民統制を確立するよう訴えた。

政府庁舎周辺に配備された治安部隊は催涙ガス弾でデモ隊を追い払ったと伝えられている。負傷者が出たかどうかは分かっていない。

反乱軍を率いるブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍は昨年10月のクーデターで政権を奪取したものの、国家運営に失敗し、治安の悪化を招いた。

人権団体によると、昨年10月以降のデモで死亡した市民は少なくとも116人確認され、数千人が負傷したという。犠牲者の大半が治安部隊の取り締まりで死亡したと報告されている。

独裁者のオマル・バシル (Omar al-Bashir)は2019年4月の無血クーデターで追放されたが、自国通貨のスーダン・ポンドは民政回復後も暴落し続け、インフレ率は200%に達し、食料と日用品不足が常態化している。

国民は政情不安、経済危機、インフレ、部族間衝突、自然災害に見舞われ、疲弊している。

ブルハン将軍は先月放送されたテレビ演説で、民政復帰に向けた取り組みを支援し、退陣すると約束した。

しかし、クーデターで追放された政治家たちはこの発表を「策略」と断じ、民主活動家たちは文民統制が確立されるまで抗議し続けると誓った。

軍事政権のナンバー2であるダガロ(Mohamed Hamdan Daglo)副司令官は今月初め、公の場で統治失敗を認め、混乱が拡大するようであればブルハン氏の追放もあり得ると警告した。

イスラム教神秘主義スーフィーの指導者もこの政治危機を終わらせるための取り組みを開始している。ブルハン氏は先月、この取り組みを歓迎した。

2021年12月25日/スーダン、首都ハルツーム、軍事政権に反対するデモ(Getty Images/AFP通信/PAメディア)
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