◎アフリカ大陸の大国のひとつである南アはロシアがウクライナに侵略して以来、中立の立場をとり、ロシアを非難するよう求める西側の要請に抵抗してきた。
巡視艇の写真と海軍将校の制帽(Rodger Bosch/AFP通信/Getty Images)

南アフリカ政府は19日、ロシアと中国の両海軍と2月に合同軍事演習を行うと発表した。

欧米諸国はアフリカ大陸のリーダー格のひとつである南アにロシアのウクライナ侵攻を公式に非難するよう繰り返し呼びかけているが、ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領はこの要請に応じていない。

南ア軍は19日付けの声明で、「2月17日から27日にかけて、中国とロシアの海軍を受け入れ、海上演習を行う」と明らかにした。

また、「南ア・ロシア、中国間の良好な関係を強化するために、演習は南ア最大の港であるダーバンと北方のリチャーズ・ベイ沖合で実施する」とした。

3カ国による合同軍事演習は2回目。1回目は南アのケープタウンで2019年11月に行われた。

南ア軍によると、演習には同軍の兵士350人以上が参加し、中露とスキルおよび知識を共有するという。

アフリカ大陸の大国のひとつである南アはロシアがウクライナに侵略して以来、中立の立場をとり、ロシアを非難するよう求める西側の要請に抵抗してきた。

野党は中立を主張するラマポーザ政権を非難し、「与党アフリカ民族会議(ANC)はプーチン(Vladimir Putin)大統領の召使になった」と糾弾している。

ラマポーザ氏は400万ドル以上の盗難外貨をネコババしたと告発され、崖っぷちに立たされているが、昨年末のANC党首選で再選を果たし、2024年大統領選でも勝利すると誓った。

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