◎政府は不安定な公共サービス、スト、30%を超える失業率など、労働に関する様々な問題に直面している。
2022年11月22日/南アフリカ、プレトリアで行われた公務員労組デモ(Alet Pretorius/AP通信)

南アフリカのプレトリアで22日、公務員労組主催のデモが行われ、数千人が参加した。

報道によると、ヨハネスブルクなどでも同様のデモが行われたという。主催者は同国最大の労働組合である公務員協会(PSA)。組合員数は約23万5000人。

PSAは先週、賃上げと労働環境の改善を求める全国一斉ストライキを実施すると宣言していた。

地元メディアによると、PSAと政府の交渉は行き詰まっているように見えるという。政府は3%の賃上げで妥協するよう求めているが、PSAは10%を要求している。

プレトリアのデモ隊は政府庁舎のある中央通りを行進し、交通をマヒさせた。

政府はデモ参加者にノーワーク・ノーペイの原則が適用されると強調したが、PSA書記長は「望むところだ」と宣言し、各地で激しいデモを繰り広げている。

PSAがこの規模のストを決行したのは今年2回目。政府機関、医療機関、港湾施設、学校の職員などが参加した。

南アの賃金闘争はエスカレートしており、地元メディアによると、PSA組合員を含む最大80万人がインフレ率を考慮した賃上げを求めている。

政府報道官は22日、病院や政府機関のサービスに大きな影響は出ていないと報告したが、労使交渉が合意に達しない場合、さらなるスト・デモが行われる可能性がある。

政府は不安定な公共サービス、スト、30%を超える失業率など、労働に関する様々な問題に直面している。

さらに、ロシアのウクライナ侵攻に端を発する燃料価格の高騰は停電を常態化させ、経済危機に拍車をかけた。コロナの大流行で職を失った労働者は200万人と推定されている。

PSAの副委員長は演説で、「賃上げなしで働き続けることはできない」と宣言した。

報道によると、PSAは政府を交渉のテーブルに戻すためにさらなるデモとストを計画しているという。

2022年11月22日/南アフリカ、プレトリアで行われた公務員労組デモ(Alet Pretorius/AP通信)
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