◎M痘(エムポックス)は中央・西アフリカでよくみられる感染症のひとつ。1970年にコンゴで初めて検出された。
アフリカのサル(Joel santana Joelfotos/Pixabay)

南アフリカの保健当局は13日、今週2人がM痘(エムポックス)に感染して死亡したと明らかにした。

それによると、東部クワズール・ナタール州で38歳の男性が12日に死亡。ヨハネスブルグ近郊の病院で別の30代男性が10日に死亡したという。

保健省の報道官は声明で、「国内で最近確認されたM痘患者は6人。うち2人が死亡したことになる」と述べた。

地元メディアによると、6人はいずれも30代の男性で、複数の性的パートナーがいた人もいたという。

6人は2022年に始まった大流行で確認されたM痘と同じタイプのウイルスに感染していた。

M痘は中央・西アフリカでよくみられる感染症のひとつ。1970年にコンゴで初めて検出された。

重症化リスクは低く、感染者の大半は数週間で回復する。

死亡率は5~10%。潜伏期間は7~21日で、ほとんどの患者が10~14日で発症する。

6人はM痘が大流行している国に渡航しておらず、すでに国内で広がっていることを意味しているようだ。

保健省によると、6人には基礎疾患があり、12日に亡くなった男性はHIVに感染していたという。

Mは他の基礎疾患、特に免疫力を低下させるような疾患を悪化させることが知られている。

アフリカ中央部・コンゴ民主共和国では変異したM痘が急拡大している。

世界保健機関(WHO)は先月、コンゴで今年確認されたM痘患者は4500人超。亡くなった人は300人近くに達したと報告していた。

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