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ソマリア軍、外国部隊との共同作戦でアルシャバーブの戦闘員22人殺害

ソマリア政府はこうした軍事的圧力を通じてアルシャバーブの弱体化を図るとともに、支配地域の奪還と統治体制の強化を目指している。
ソマリア、首都モガディシオ郊外、アフリカ連合の兵士(Getty Images)

ソマリア政府は29日、同国南部で実施した軍事作戦において、イスラム過激派組織アルシャバーブの戦闘員22人を殺害したと発表した。作戦は外国部隊の支援を受けて実施され、死亡した戦闘員の中には指揮官クラスの人物も含まれているという。

作戦は首都モガディシオ近郊に位置する下部シェベリ州で行われた。この地域はこれまでアルシャバーブの活動拠点の一つとされてきた。国軍は近年、国際社会の支援を受けながら同組織の掃討作戦を継続しており、今回の作戦もその一環と位置付けられる。

アルシャバーブは国際テロ組織アルカイダと関連を持つ武装勢力で、ソマリア政府の打倒と厳格なイスラム法に基づく国家樹立を掲げている。農村部を中心に強い影響力を維持し、政府施設や治安部隊、市民を標的としたテロ攻撃を繰り返してきた。長年にわたる内戦状態の中で、同組織は依然として国内最大の治安上の脅威とされている。

今回のような共同作戦は近年増加している。ソマリア政府は4月中旬にも国際的な支援を受けてアルシャバーブ戦闘員27人を殺害し、外国部隊や空爆支援との連携が作戦の中核となっている。

2026年に入ってからは米軍による空爆も活発化しており、過激派勢力への圧力が強まっている。こうした国際的関与はソマリア単独では対処が難しい治安問題に対し、外部の軍事力や情報力を補完する役割を果たしているとみられる。

一方で、アルシャバーブは攻撃能力を維持しているとみられ、各地で国軍との戦闘やテロ行為を続けている。過去には拠点都市の奪還や基地攻撃などで存在感を示し、掃討作戦が進む一方で、完全な壊滅には至っていない。地域住民やインフラを標的とした攻撃も続いており、治安の安定化には依然として課題が残る。

ソマリア政府はこうした軍事的圧力を通じてアルシャバーブの弱体化を図るとともに、支配地域の奪還と統治体制の強化を目指している。しかし、組織の根強い影響力や地理的条件、貧困や政治的不安定といった構造的要因が、紛争の長期化を招いている。

今回の作戦は一定の戦果を示したものの、アルシャバーブとの戦いに終わりは見えず、ソマリアの安定化には国際社会の関与と国内統治の強化を両立させる取り組みが不可欠である。

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