◎セネガルは西アフリカで最も安定した民主主義国家のひとつであり、大統領選が延期されたことは一度もない。
セネガルのマッキー・サル大統領(Getty Images)

セネガルのサル(Macky Sall)大統領は22日、予定通り4月に任期を終えると表明するも、大統領選の新たな日程は示さなかった。

サル大統領は今月初め、一部の候補者が失格になったり、汚職疑惑が報じられたことに対応するため、2月25日に予定されていた大統領選を延期すると発表。新たな投票日を12月15日に設定し、国会の政府与党もこれを承認した。

しかし、憲法評議会は15日、大統領選の延期は違憲であると裁定。サル政権に対し、できるだけ早く大統領選を実施するよう命じた。

サル大統領は記者会見で「予定通り、4月2日に任期を終える」と言明した。しかし、それまでに次の大統領が選出されるかどうかは不明である。

サル政権は大統領選の日程を示しておらず、野党とその支持者から猛批判を浴びている。

地元メディアによると、サル大統領は来週、政府与党や野党の幹部らと会談し、選挙日程などについて協議する予定だという。

サル大統領は記者団に対し、「大統領が不在になることはあり得ず、対話でコンセンサスが得られることを期待している」と語った。

セネガルは西アフリカで最も安定した民主主義国家のひとつであり、大統領選が延期されたことは一度もない。

今回の大統領選はサル大統領に3選を断念させた昨年の暴動から、野党候補の失格処分まで、様々な論争に悩まされてきた。同国の憲法は3選を禁じている。

サル大統領に抗議するデモは首都ダカールなどで暴動に発展。機動隊の取り締まりにより、これまでに少なくとも3人が死亡、数十人が負傷している。

スポンサーリンク