◎逮捕された議員1人は妊娠中の女性議員の質疑に腹を立ててビンタを見舞い、もう1人は腹を蹴った。
セネガル、首都ダカールの連邦議会(Getty Images/AFP通信)

セネガルの裁判所は2日、国会で女性議員(妊娠中)に暴力を振るった野党議員2人に懲役6カ月の実刑判決を言い渡した。

逮捕された1人は女性議員(与党)の質疑に腹を立ててビンタを見舞い、もう1人は腹を蹴った。

質疑に立った女性議員はイスラム教の宗教指導者を非難。議員によると、この宗教指導者は11月末に約束を破り、サル(Macky Sall)大統領を軽んじたという。

この発言に憤慨した男性議員がビンタを見舞い、もうひとりが乱闘の中で女性の腹を蹴った。

裁判所は議員2人に実刑判決を言い渡し、さらに女性議員に賠償金を支払うよう命じた。

この事件はセネガル全土に波及し、女性の権利に関する議論に火をつけた。

ソーシャルメディアで共有された動画には、女性議員がビンタされ、イスを投げて反撃を試みた後に、別の議員に腹を蹴られるところが映っていた。

これを見た他の女性議員たちは激怒し、男性議員2人を「殺人鬼」と糾弾した。

女性議員は腹を蹴られた後、失神し、緊急搬送された。

AFP通信は女性議員の弁護士の話を引用し、「胎児は極めて困難な状況にある」と報じている。

男性議員2人はインターネットで証拠が拡散したにもかかわらず、女性に暴力を振るったつもりはないと主張した。

また2人は現職議員を逮捕することはできないと反論したが、判事はこの主張を破り捨てた。

地元メディアによると、2人は即日控訴したという。

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