セネガル与党、大統領主導の新政権に参加せず、異例の事態
ソンコ氏は2024年の大統領選で自身の立候補資格が認められなかったことを受け、盟友のファイ氏を擁立して政権交代を実現した立役者である。
とソンコ首相(Getty-Images/AFP通信).jpg)
アフリカ西部・セネガルで解任されたソンコ(Ousmane Sonko)前首相が率いる与党PASTEF(労働・論理・博愛のためのセネガル・アフリカ愛国党)が新政権に参加しない方針を明らかにした。政権中枢を担ってきた与党が閣僚を出さない異例の事態となり、深刻な財政危機に直面する同国の政治的混乱がさらに深まる可能性が高まっている。
ソンコ氏は6月1日、自身のSNSを通じて声明を発表し、ファイ(Bassirou Diomaye Faye)大統領との会談で「意見の相違」が明らかになったと説明した。そのうえで、「PASTEFは次期政権に参加せず、いかなる閣僚も送り込まない」と表明し、新たな内閣の成功を祈ると述べた。
ソンコ氏は2024年の大統領選で自身の立候補資格が認められなかったことを受け、盟友のファイ氏を擁立して政権交代を実現した立役者である。ファイ氏は大統領就任後、ソンコ氏を首相に任命し、両者は改革路線を掲げて協力関係を築いてきた。しかし、その後は経済政策や政権運営をめぐる対立が表面化し、関係悪化が指摘されていた。
ファイ氏は先月、ソンコ氏を首相職から解任するとともに内閣を解散した。その後、新首相を任命し、経済再建を最優先課題とする姿勢を打ち出した。
一方で、議会では大統領の決定に反発する動きも広がった。PASTEFが多数派を占める国民議会(一院制、定数165)はソンコ氏を議長に選出。165議席中132人の支持を得て選ばれたことからも、依然として同氏が強い政治的影響力を維持していることがうかがえる。
今回の対立の背景には、セネガルが抱える深刻な債務問題がある。政府監査により過去政権下で公表されていなかった巨額債務が発覚し、債務残高は国内総生産(GDP)の132%に達した。この問題を受け、国際通貨基金(IMF)は18億ドル規模の融資プログラムを停止し、政府は支援再開に向けた協議を進めている。
しかし、IMFとの協力を重視するファイ氏と対外債務の再編や国際機関への依存に慎重な姿勢を示してきたソンコ氏との間には政策的な隔たりが存在する。今回の政権離脱表明はこうした路線対立が決定的な段階に入ったことを示すものとみられている。
大統領と議会議長という国家の二大権力が事実上対立する構図となったことで、今後は法案審議や経済改革の推進が停滞する懸念も強まっている。財政再建と政治安定の両立が求められるなか、セネガルは重要な局面を迎えている。
とソンコ首相(Getty-Images/AFP通信).jpg)
