◎大統領選で勝利するためには全36州と首都アブジャの3分の2で得票率25%以上を集め、かつ最多得票となる必要がある。
2023年3月6日/ナイジェリア、首都アブジャの選挙管理委員会本部前、大統領選の結果に抗議するデモ(ロイター通信)

ナイジェリアの首都アブジャで6日、先月末に行われた大統領選の結果に抗議する野党主催の集会が開かれ、数千人が再選挙を求めた。

デモ隊は最大野党・国民民主党(PDP)のアブバカル(Atiku Abubakar)元副大統領を先頭にアブジャの選挙管理委員会本部まで行進し、入り口を封鎖した。

その他の野党も結果を「偽物」と呼び、再選挙を要求している。

開票の結果、与党・全進歩会議(APC)のティヌブ(Bola Tinubu)候補が得票率37%で勝利。アブバカル氏は2位、新人のオビ(Peter Obi)候補が3位だった。

大統領選で勝利するためには全36州と首都アブジャの3分の2で得票率25%以上を集め、かつ最多得票となる必要がある。この条件を満たす候補がいない場合は上位2人の決選投票に移行する。

アブバカル氏は演説で、「先日の選挙は我が国の選挙法を完全に無視している」と主張した。「このデモは再選挙が行われるまで毎日続くでしょう...」

少なくとも5つの政党が結果に異議を唱え、国内約17万7000の投票所で選管ポータルサイトへの結果通知が遅れ、票が操作されたと主張している。一部地域では有権者が脅迫を受け、投票を禁じられた集落もあったとされる。

選挙はティヌブ氏の勝利を公式に認めた。

地元メディアによると、大統領選の結果が覆されたことはない。最高裁は過去の訴えをすべて退けている。

一部の選挙オブザーバーも選管を批判している。

駐ナイジェリア・米国大使は先週、「選挙の質は何年もかけて改善されたが、そのプロセスは国民の期待に沿うものではなかった」と声明を出した。「米大使館は選挙管理委員会に対し、3月11日に予定されている州議会選に向け、解決可能な課題に速やかに対処するよう改めて要請します...」

地裁は先週末、アブバカル氏とオビ氏の陣営が出した訴えを認め、選管が使用した選挙用具を検査する許可を与えた。

少なくとも2つの野党が裁判に打って出る予定だ。2019年の大統領選に異議を唱える訴訟の審理には7カ月ほどかかった。

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