◎イスラム過激派やその他の武装集団は駅や列車を標的にすることが多々ある。
ナイジェリア、首都アブジャの機動隊(Getty Images)

ナイジェリアの警察当局は8日、武装集団が南部エド州の駅を襲撃し、不特定多数の民間人を誘拐したと発表した。

州警察の報道官によると、武装集団は7日遅くに列車を待っていた市民に襲いかかったという。

報道官は目撃者の話を引用し、「武装集団は空に向かって銃を乱射し、数人が銃創を負った」と説明した。

報道官によると、軍と警察による救出作戦が進行中だという。負傷者の容体は明らかにされていない。

イスラム過激派やその他の武装集団は駅や列車を標的にすることが多々ある。

首都アブジャ近郊で昨年発生した列車襲撃事件では7人が死亡、数人が拉致された。

地元メディアによると、エド州の駅が攻撃を受けたのは初めて。武装集団が勢力を拡大しているという懸念が広がっている。

こういった暴力事件の背景には土地や水の権利をめぐる農家と牧畜民の争いがあると伝えられている。

一部のアナリストは北部地域に拠点を置くイスラム過激派組織ボコ・ハラムが複数の武装集団と連携して民間人を標的にしている可能性があると指摘している。

ナイジェリア政府は来月予定されている大統領選を前に、治安の悪化を食い止めようとしている。

当局は駅の警備を強化すると約束しているが、アナリストはボコ・ハラム掃討作戦や他の武装勢力との戦いで比較的安全と信じられている地域の警備が手薄になっていると警告している。

ボコ・ハラムはナイジェリア軍と10年近く戦っている。

2017年2月20日/ナイジェリア北部、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの戦闘員(Getty Images/AFP通信)
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